死霊館 最後の儀式

死霊館 最後の儀式は世界中で20億ドル以上の興行収入を記録した「コンジャリング・ユニバース」の第九作品であり、12年間続いたシリーズのフィナーレを飾る超自然ホラー映画です。今回の作品はマイケル・チャベス監督が手がけ、実話に基づくエドとロレイン・ウォーレン夫妻の最後の事件を描いています。 死霊館シリーズを象徴するウォーレン夫妻の役をパトリック・ウィルソンとヴェラ・ファーミガが再び演じ、彼らの娘ジュディやその恋人も重要な登場人物として物語の深みを加えています。映画は1986年のアメリカ・ペンシルベニア州を舞台に、スマール一家の家に入り込んだ邪悪な存在の依頼を受け、ウォーレン夫妻が今までに直面したことのない最も危険で強力な悪霊と戦う過程を描いています。 コンジャリングシリーズの中で最も暗く感情的な章と評価され、死霊館ユニバースのフィナーレとしてファンにとってシリーズの締めくくりであり新たな始まりを示唆する意味深い作品です。映画はこれまでのシリーズの緊張感と恐怖、そして家族ドラマの要素をバランス良く備え、伝統的なオカルト映画の魅力も引き継ぎつつ、ウォーレン夫妻の最後の冒険を感動的に描いています。ウォーレン夫妻の退職という重みも織り込んだ死霊館 最後の儀式です。 死霊館 最後の儀式 死霊館 最後の儀式 映画評価 死霊館 最後の儀式 出演者 コンジャリングシリーズを見る順番 この順番はシリーズ内で起こる事件が実際の世界観で発生した年代順に並べたもので、ストーリーのつながりや没入感を高めたい時に適しています。 なお、時系列に関係なく公開順は以下の通りです。 『死霊館』（2013年）→『アナベル 死霊館の人形』（2014年）→『死霊館 エンフィールド事件』（2016年）→『アナベル 死霊人形の誕生』（2017年）→『死霊館のシスター』（2018年）→『ラ・ヨローナ～泣く女～』（2019年）→『アナベル 死霊博物館』（2019年）→『死霊館 悪魔のせいなら、無罪。』（2021年）→『死霊館のシスター 呪いの秘密』（2023年）→『死霊館 最後の儀式』（2025年） 死霊館 最後の儀式 あらすじ 1964年、若きエドとロレイン・ウォーレンは骨董品店の女性からの依頼を受けます。彼女は店にいるある悪霊が父親を自殺に追い込んだと信じ、ひとりでいると誰かに見られているような感覚に悩まされていました。臨月のロレインは自信満々でエドの止めるのも聞かず、店の倉庫に入り込みます。さまざまな物の気配を感じた彼女は、布で覆われた物体から強い悪意を察知し、布をめくります。そこには三人の天使の顔が彫られた全身鏡がありました。 ロレインが鏡に手を触れると鏡にひびが入り、その中の彼女の分身が邪悪な笑みを浮かべます。同時に彼女は恐ろしい幻覚を見て、その衝撃で陣痛が始まります。エドは急いでロレインを病院へ連れて行きます。分娩室でロレインは天井の隅に悪霊の姿を見て、赤ん坊を奪われる恐怖に襲われます。 病院で停電が起こる混乱の中、赤ん坊は生まれますが、呼吸をしていない死産のように見えました。絶望の中、ロレインは赤ん坊を抱きしめて必死に祈り続けると、奇跡的に赤ん坊は泣き出します。エドとロレインは感涙にくれ、赤ん坊に「ジュディ」と名付けます。 時は流れて1986年。多くの事件のせいで健康を損ねたエドとロレインは超常現象の調査を引退し、大学で講義をしています。しかし、学生たちの反応は冷めており、「ゴーストバスターズ」などの冗談ばかり返ってきます。成人した娘ジュディとの夕食の席で、ジュディが6か月付き合っている恋人トニーを紹介したいと言います。 ロレインは喜びますが、エドはなかなか気が進みません。食事中、ロレインはジュディが幼いころ教えた悪霊を追い払う呪文をつぶやいているのを聞き、彼女もまた自分同様霊的能力を持っていると直感します。さらにジュディの肩に置かれた悪霊の手を目撃し、驚愕します。 一方、ペンシルベニア州のスマール家は、祖父のジョンが次女ヘザーの堅信式の贈り物として骨董の鏡を購入し、平穏な日々を失います。その鏡はウォーレン夫妻が以前に遭遇した悪霊の鏡でした。ヘザーの誕生パーティーの最中、天井から照明が突然落ちてテーブルに激突し、ヘザーの額に怪我を負わせます。 その後、家族には次々と奇怪な出来事が起こります。母のジャネットは電話中に電話線が押し引きされ、子供のいたずらと思いきや誰もいない押し入れからの現象だと分かります。末娘シャノンはおもちゃの人形が自ら動き浮遊するのを見て、その後に現れた恐ろしい老婆の幽霊に驚き叫びながら部屋から逃げ出します。鏡に不吉なものを感じ取ったヘザーと長女ダンはそれをゴミとして捨てますが、翌朝ゴミ収集車で鏡が粉砕される際、ダンは突然血やガラス片を吐いて倒れ病院に運ばれます。 父ジャックははじめは家族の言うことを信じませんでしたが、夜中に自分もベッドの上で浮遊する体験をします。ヘザーは誕生会のビデオを再生中、隣で悪魔の顔がロウソクの火を吹き消す映像を見て驚きます。家族はこれ以上耐えられず、恐怖体験を報道に公表します。 死霊館 最後の儀式 ネタバレ ウォーレン夫妻はスマール家の件を聞きつけ、助けに向かったゴードン神父が霊に取り憑かれ自殺したという報に大きな衝撃を受けます。その葬儀でジュディは幻影を見て黙ってペンシルベニアへ去ります。エドとロレインはジュディがスマール宅に行ったことを察知し、迎えに向かいます。最初は断ろうとした夫妻も、ジュディの切実な説得と家族の悲惨な状態に心を動かされ、ついに調査に臨みます。 ロレインは調査の中で、過去にある男が妻の不貞を知り妻とその母親を斧で殺害したという悲劇があったことを見つけます。しかしその霊魂たちは、より強力な「悪霊（鏡の存在）」に利用されていただけであり、その悪霊の本当の目的は、生まれ落ちられなかったジュディを消し去ることでした。 ジュディは屋根裏部屋で無傷の呪われた鏡を見つけ、悪霊に取り憑かれて首吊り自殺をしそうになります。エドとトニーが間一髪で救出する間に、ロレインは地下室に閉じ込められるなど家族全員が激しく攻撃されます。鏡の悪霊は最後にウォーレン家族とトニーを殺そうと姿を現します。エドは聖書を読み上げて呪霊を祓おうとしますが、聖書は燃え、鏡はトニーを押し付けます。 絶体絶命の瞬間、ロレインとジュディがエドと合流し、鏡に手を重ねます。ジュディが「あなたはそこにいない！」と厳かに叫ぶと、悪霊は叫び声をあげ鏡を離れ、鏡は粉々に砕け、一連の呪いは完全に終わります。 翌日、ウォーレン夫妻はスマール家族と別れを告げ帰宅します。トニーは割れた鏡を超常現象博物館の悪名高い人形「アナベル」の隣に安置します。その後、ジュディとトニーの結婚式が開かれ、過去にウォーレン夫妻が助けたパローン家、ホジソン家、デイビッド・グラッツェルらが出席し、感動的なひとときを迎えます。披露宴でロレインはエドと踊りながら、二人が老夫婦になっても変わらず人々を助け続ける未来の幻を語り、エドは「完璧だ」と応じて物語は幕を閉じます。 死霊館 最後の儀式 結末 解析 最後の字幕でその後の物語が伝えられます。スマール家はその家にさらに3年間住み続け、事件後にかえって絆が一層深まったと伝えられています。エドとロレインは50年間幸せな結婚生活を続け、エドは2006年、ロレインは2019年に亡くなったといいます。最後のエンドロール後のシーンでは、ウォーレン夫妻が引退した後、ジュディとトニーが新たな世代として登場することを示唆し、物語は終わります。コンジャリングシリーズはここで終わりますが、フェーズ2の可能性を残したオープンエンディングでもあります。 死霊館 最後の儀式 実話 死霊館 リーズは、実際の超常現象研究者であり除霊者として活動したエド・ウォーレンとロレイン・ウォーレン夫妻の経験に基づいて制作された作品です。ウォーレン夫妻は1950年代から1990年代にかけてアメリカ全土でさまざまな心霊現象を調査し、その名声を築きました。 特に1971年のロードアイランド州ペロン一家事件は、2013年の映画『コンジャリング』の中心素材とされており、説明のつかない家の中の現象をウォーレン夫妻が調査した実話を基にしています。ただし、映画の劇的なエクソシズム（悪魔払い）の場面は脚色されたもので、夫妻は実際にはエクソシストではなく霊能力者として活動していました。一部のペロン一家の関係者は、夫妻の主張に懐疑的な姿勢を示しています。 また、ウォーレン夫妻がかかわった事件の中にはアナベル人形事件もあり、夫妻が悪霊に取り憑かれた人形を封印しオカルト博物館に保管していたのは事実です。『コンジャリング … 더 읽기