鬼滅の刃 あらすじ 結末 ネタばれ

『鬼滅の刃』は、吾峠呼世晴が執筆した日本の人気漫画およびアニメシリーズです。2016年から2020年まで『週刊少年ジャンプ』で連載され、世界中で非常に大きな人気を博し、歴史的な記録を打ち立てた作品です。実は面白いエピソードがあり、最初は漫画単体では大きな人気を得られませんでしたが、アニメ化されたことで一気に大ヒットしたシリーズです。

竈門炭治郎と鬼舞辻無惨は『鬼滅の刃』において絶対的な敵対関係にあり、物語の始まりから終わりまで貫く重要な軸となっています。炭治郎と無惨の関係は単なる善悪の対立を超え、運命的に絡み合った悲劇的な繋がりを持っています。

兄妹の絆の中で、無惨は竈門家を襲撃し炭治郎の家族全員を殺害、唯一生き残った妹の禰󠄀豆子を鬼に変えて悲劇の始まりを告げました。このため炭治郎は家族の仇を討ち、禰󠄀豆子を人間に戻すための旅に出ることになります。炭治郎は初対面で無惨の匂いを覚え、それを追跡する決定的な手がかりとしました。しかし無惨は、不死身の唯一の弱点である太陽を克服した禰󠄀豆子を追い詰めようとします。

炭治郎は禰󠄀豆子の人間性回復と無惨の殲滅を目指す一方で、無惨は太陽を克服して完全な不老不死を達成しようとしていました。特に無惨は禰󠄀豆子が太陽に抵抗できる唯一の鬼であることを知り、彼女を完全体にするために狙っていました。最終決戦(『鬼滅の刃 無限城編』)で彼らの対立は最高潮に達します。無惨は滅びの直前に炭治郎に自分の血を注入し、最後の鬼にしようとしましたが、炭治郎は人間としての意志を守り、鬼になることを拒みました。

『鬼滅の刃』

  • 原題:귀멸의 칼날 | 英語:Demon Slayer: Kimetsu no Yaiba
  • 作者:吾峠呼世晴(ごとうげ きよはる)
  • 連載期間:2016年~2020年(週刊少年ジャンプ)
  • ジャンル:アクション、アドベンチャー、ダークファンタジー
  • 舞台:大正時代(1912年~1926年)の日本
鬼滅の刃 あらすじ 結末 ネタばれ
鬼滅の刃 あらすじ 結末 ネタばれ

『鬼滅の刃』世界観設定まとめ

時代背景:大正時代(1912年~1926年)

西洋文化が流入し、伝統と現代が共存していた日本が舞台です。この時代背景のため、登場人物の衣装(羽織の下に西洋式制服)や小道具(炭治郎の手紙)に独特の融合的な雰囲気があります。

鬼殺隊(きさつたい)

定義:人間を喰らう鬼(オニ 鬼)を狩るために古くから存在する非公式組織。数百人規模。
主な構成要素:

  • 日輪刀(にちりんとう):鬼の首を斬り殺せる唯一の武器。特殊な鋼で作られ、使い手の呼吸法により刃の色が決まる。
  • 赫刀(かくとう):特定の条件で日輪刀の刃が赤く熱される現象。鬼の再生能力を抑制する効果がある。
  • 鎹鴉(かすがいがらす):連絡や情報伝達を担当する喋るカラス。各隊員に一羽ずつ割り当てられる。
  • 全集中の呼吸(ぜんしゅうちゅうのこきゅう):鬼殺隊の核心技術。呼吸法を極限まで集中させ身体能力を飛躍的に上げて鬼と対峙する力を得る。これを基に各自の剣術スタイル(〇の呼吸)が派生。
  • 痣(あざ):全集中の呼吸の極みに達した者の体に現れる紋様。身体能力を急激に向上させるが、かつて痣のある者は25歳を超えられなかったという伝説がある。
  • 透き通る世界(すきとおるせかい):呼吸の境地で到達できる領域。相手の筋肉や血流など内部まで透けて見え、動きを読み弱点を把握できる。
  • 無我の境地(むがのきょうち):自分の存在すら忘れた絶体絶命の状態。相手の殺意や技を無力化できる。
  • 反復動作(はんぷくどうさ):怒りや強い感情を思い出し心拍数や体温を一時的に高める技。呼吸法ができない者でも使える。
  • 柱(はしら):鬼殺隊最高の剣士9名の精鋭幹部。鬼殺隊を支える『柱』のような存在。
  • 隠(かくし):戦闘員ではない支援部隊。負傷者の救護、戦闘後の処理、情報収集など裏方を担当。

鬼(おに)

定義:鬼舞辻無惨の血を受けて人間が変異した存在。人間を食べることで生存し力を付ける。
特徴:ヴァンパイアのように相手を鬼に変えられ、鬼になると非常に高い戦闘力を得る。優れた身体能力と再生能力を持つ。日光に当たると死亡。日輪刀で首を斬る以外に殺せない。
主な要素:

  • 血鬼術(けっきじゅつ):力をつけた鬼が使う個別の超自然能力。内面や元の特徴が反映される。
  • 十二鬼月(じゅうにきげつ):無惨直属の最強の12名の鬼。上弦(じょうげん)と下弦(かげん)に分かれ、上弦が圧倒的に強い。
  • 青い彼岸花(あおいひがんばな):無惨と鬼たちが数百年探し求める花。太陽を克服する鍵と推定される。

その他重要設定

  • 赫灼の子(かくしゃくのこ):赤い髪と赤い瞳を持つ者。火を扱う家系に生まれ吉運を持つとされるが、実際は多く悲劇的な人生を送る。
  • 稀血(きけつ):非常に珍しい血液型の持ち主。鬼にとって最高の栄養源で、一人で数十人分の栄養価がある。稀血の一部は鬼を酔わせ弱らせる効果もある。
  • 隙の糸(すきのいと):相手の動きや防御の『隙』を糸のように視覚化する境地。最強の剣士のみ感知可能。

『鬼滅の刃』登場人物キャラクターまとめ

竈門家

  • 竈門炭治郎(かまど たんじろう):主人公。水の呼吸使用 → 炎の呼吸に発展。嗅覚が優れる。
  • 竈門禰󠄀豆子(かまど ねずこ):炭治郎の妹。鬼になったが人間を守る。日光に免疫を獲得。
  • 竈門武雄(きょうだいたち):鬼に殺された炭治郎の兄弟(兄5人、妹1人)。

炭治郎の仲間の鬼殺隊員

  • 我妻善逸(あがつま ぜんいつ):雷の呼吸使用。普段は臆病だが眠ると実力発揮。
  • 嘴平伊之助(はしびら いのすけ):獣の呼吸使用。山で育った野生児。兜をかぶる。
  • 栗花落カナヲ(つゆり かなを):蟲の呼吸使用。炭治郎の同期。思春期に耳を襲われた過去あり。

鬼殺隊(きさつたい)

  1. 柱(はしら)
  • 冨岡義勇(とみおか ぎゆう):水の呼吸使い。炭治郎の師匠的存在。
  • 煉獄杏寿郎(れんごく きょうじゅろう):炎の呼吸使い。無限列車編で活躍。
  • 宇髄天元(うずい てんげん):音の呼吸使い。忍者出身。
  • 不死川実弥(しなずがわ さねみ):風の呼吸使い。荒々しい性格だが強い。
  • 甘露寺蜜璃(かんろじ みつり):恋の呼吸使い。怪力の少女。
  • 悲鳴嶼行冥(ひめじま きょうめい):岩の呼吸使い。盲目だが最強の柱。
  • 時透無一郎(ときとう むいちろう):月の呼吸使い。天才少年。
  • 伊黒小芭内(いぐろ おばない):蛇の呼吸使い。蛇を連れている。
  • 胡蝶しのぶ(こちょう しのぶ):蟲の呼吸使い。毒を利用した戦闘を得意とする。

その他の鬼殺隊隊員

  • 村田(むらた):炭治郎の先輩隊員。
  • 栗花落香奈乎(つゆり かなを)の妹たち(カナエ、スミ)。

鬼殺隊支援者

  • 産屋敷耀哉(うぶやしき かがや):鬼殺隊当主。慈悲深い性格。
  • 珠世(たまよ):無惨から解放された鬼。医師の役割。
  • 愈史郎(ゆしろう):珠世を補佐する鬼。

鬼(おに)

鬼の王:鬼舞辻無惨(きぶつじ むざん)
鬼舞辻無惨は『鬼滅の刃』の最終ボスであり、すべての悲劇の始まり。千年前に病弱な人間として生まれ、死の恐怖から逃れるため自らを鬼に変えた存在です。彼の最大の目的は太陽の弱点を克服し、完全な不老不死になることです。
利己的で冷酷な性格で、直属の十二鬼月さえ単なる道具と見なします。自分を「自然災害」に例え、鬼殺隊を「精神病者の集団」と侮蔑します。慎重で狡猾であり、千年以上も身を隠して生き延びてきました。人間時代から共感能力が欠如し、他者の命を軽視する怪物です。

主な能力:血鬼術(けっきじゅつ)

  • 体の変形:体から刃や触手を生成して攻撃します。頭が切断されても再生できる超再生能力を持ちます。
  • 黒血棘(こっけつきょく):黒い血から鋭い棘を作り出します。
  • 衝撃波:強力な衝撃波で広範囲を破壊します。
  • 変身:女性や子供に変装可能です。

上弦(じょうげん)の鬼

上弦:魘夢(えんむ)、妓夫太郎(ぎゅうたろう)&堕姫(だき)、半天狗(はんてんぐ)、猗窩座(あかざ)、童磨(どうま)、黒死牟(こくしぼう)など。
『鬼滅の刃』における上弦登場順は、上弦の陸(ろく)-堕姫&妓夫太郎 > 上弦の伍(ご)-猗窩座 > 上弦の肆(し)-半天狗&鳴女 > 上弦の弐(に)-童磨 > 上弦の参(さん)-猗窩座 > 上弦の壱(いち)-黒死牟の順です。

下弦(かげん)の鬼

累(るい):長津森山で炭治郎と初対決。
その他の下弦:魘夢(上弦に昇格)、珠世、産屋敷、郭爾、鎌鼬(かまぬえ)など。

『鬼滅の刃』キャラクター

『鬼滅の刃』兄妹の絆編 あらすじ&結末

貧しいながらも温かい家族と幸せに暮らしていた少年、竈門炭治郎は旧正月を控え、炭を売るため里へ降ります。帰り道、山に鬼が出没すると伝えられ、地元の長老の止めにより一晩彼の家で泊まることに。

翌朝、自宅に戻った炭治郎は家族が鬼に惨殺された衝撃的な現場を目撃します。唯一息のあった妹の禰󠄀豆子を背負い医者を探して里へ下りますが、禰󠄀豆子もすでに鬼になっていました。凶暴化した禰󠄀豆子の攻撃を防ぐ炭治郎の前に鬼殺隊の剣士、冨岡義勇が現れ禰󠄀豆子の討伐を試みます。

しかし禰󠄀豆子は鬼となっていても兄を傷つけずかえって守ろうとする姿を見せ、義勇は感動して討伐を控え、炭治郎に鬼殺隊の育成者、鱗滝左近次を訪ねるよう助言します。禰󠄀豆子には特殊な竹製の口枷を装着し鬼の本性を抑えます。

修行期(2年間)

炭治郎と禰󠄀豆子は鱗滝の住む竈門山に到着し、厳しい修行を受けますが最も重要な全集中の呼吸の完成に挫折します。しかし鱗滝のかつての弟子である亡霊・猗窩座と真菰の助けで秘密を悟り、最終的に全集中の呼吸を習得。鱗滝の推薦で鬼殺隊最終選別に参加し、7日間鬼で満ちた山で生き残る任務を無事クリアして正式な鬼殺隊員となります。

鬼殺隊入隊と初任務(約2年後)

隊専属鍛冶師・鋼鐵塚蛍から自身の血に合う希少な黒い刃の日輪刀を授かります。長い間眠っていた禰󠄀豆子も目覚め、炭治郎は禰󠄀豆子と共に初任務「少年少女失踪事件」の調査で奈良木山へ向かい、強力な鬼と遭遇。炭治郎と禰󠄀豆子の真の協力と戦いが始まります。

『鬼滅の刃』兄妹の絆 編 観覧評

炭治郎が普通の少年から鬼殺隊員となり、妹禰󠄀豆子を人間に戻す旅の序章となる物語です。

『鬼滅の刃』 浅草編:鬼舞辻󠄀無惨との邂逅(2巻 ー 3巻)

浅草編:鬼舞辻󠄀無惨との邂逅

初任務を終えた炭治郎は、カラスからの新たな指令を受け、禰󠄀豆子と共に繁華街・東京浅草へ向かいます。華やかな街の光と人々に心を奪われた炭治郎は、そこで家族を惨殺した敵と同じ匂いを嗅ぎつけ、必死に追いかけ、優雅な男性の姿をした人物を見つけます。

しかしその男、鬼舞辻無惨は周囲の人々を意識しながら平然と普通の人間を装います。炭治郎は困惑し、無実の男を爪で引っかき鬼に変えて騒動を起こしたあと、静かに去って行きます。

鬼になった男を殺さず、何とか人間に戻そうとする炭治郎の姿に逃亡中の鬼、珠世が感銘を受けます。珠世は自らの血鬼術で新たに変わった鬼を抑え、炭治郎たちを隠れ家へ連れて行きます。珠世は無惨に家族を奪われた者であり、無惨を討つため炭治郎と手を組むことを提案します。

しかしその出会いは無惨に察知されます。無惨は直属の配下で最強の鬼軍団・十二鬼月の一員、猗窩座と堕姫を送り珠世と炭治郎一行を抹殺せよと命じます。

強力な血鬼術を使う上弦の鬼二人に苦戦した炭治郎と禰󠄀豆子は、珠世の助手・愈史郎の血鬼術と珠世の援助(薬)でかろうじて耐えます。炭治郎は水の呼吸を極限まで高め、堕姫の首を斬り落とすことに成功します。

一方、珠世の血鬼術にかかった猗窩座は罠の尋問にかかり「無惨」の名前を自ら口にします。禁忌が発動した猗窩座は悲惨に体が潰れて死亡します。

無惨が部下すら容赦なく切り捨てる冷酷さに炭治郎は憤りを覚えます。隠れ家が見つかり珠世は去ることを余儀なくされ、特別な能力を持つ禰󠄀豆子の保護を宣言します。炭治郎は禰󠄀豆子の安全を案じますが、禰󠄀豆子は兄と共にいることを望みついて行きます。

炭治郎は珠世の頼みを受け、これから出会う十二鬼月の血(無惨の血が濃い)を採取する任務を受け、新たな任務のため浅草を後にします。

『鬼滅の刃』浅草編 観覧評

浅草編を通じて炭治郎は宿敵・無惨との初遭遇と、彼に対抗する敵の強大さを痛感します。同時に珠世との出会いは無惨に対抗する新たな仲間を得る重要な転機となります。

『鬼滅の刃』鼓屋敷編:仲間との出会い(3巻 ー 4巻)

次の指令を受け、鬼が出没する屋敷へ向かう途中、炭治郎は少女を抱き「自分はもうすぐ死ぬから結婚してほしい」と泣く金髪の少年、我妻善逸を見つけます。
炭治郎は強引に彼をなだめ、少女を解放します。怯えて泣き叫ぶ善逸を落ち着かせ、共に目的地である「長屋敷屋敷」へ向かいます。道中、長男を鬼に連れ去られ絶望する兄妹を見つけ、四人は共に屋敷に入ります。
しかし屋敷の主である元十二鬼月 下弦の陸、響凱(きょうがい)の血鬼術が発動し、屋敷の構造が変わり四人はペアに分かれて散り散りになります。
事件の中心には兄弟の次男がおり、非常に希少な「希血」を持っていました。その血を飲むと50~100人の人間を食べたのと同じ力を得られるため、鬼たちに狙われていました。多くの鬼が屋敷に集まり激しい戦闘が繰り広げられます。
善逸はこの乱戦の中で突然現れた猪頭の鬼に心が壊れますが、真の実力はここから始まります。眠っている間は臆病で怖がりですが、気絶するとすべてを夢と錯覚し、通常の100%の力を発揮します。彼は夢の中で鬼を次々に倒し大活躍します。

一方、誘拐された長男を救出した炭治郎は最終ボスである鬼、響凱と戦います。負傷のため苦戦するものの、水の呼吸の柔軟な特徴を活かし、響凱の血鬼術「長屋敷の響き」の弱点を突いて打倒に成功します。
戦いの後、炭治郎は禰󠄀豆子を抱きかかえ守る善逸を見つけます。彼を殴っていた猪頭の鬼は実は最終選別で最も早く下山し、互いに会えなかった第五の同期、嘴平伊之助でした。
負傷した炭治郎、善逸、伊之助の三人はカラスの導きで「鬼殺隊援護者の家」へ向かい、治療と休息を取ります。

『鬼滅の刃』長屋敷屋敷 編 観覧評

長屋敷屋敷編は炭治郎が孤独ではなく、善逸と伊之助という大切な仲間たちに出会い、今後共に戦うための“主人公チーム”が結成される重要なエピソードです。また、元十二鬼月という強敵との初戦闘を通じて鬼殺隊と鬼の戦力差を痛感させる内容でもあります。
(ちなみに長屋敷屋敷編では善逸が禰󠄀豆子に惚れるレアな事件も描かれます。)

『鬼滅の刃』那田蜘蛛山編:蜘蛛の鬼(4巻 – 6巻)

負傷から回復した炭治郎、善逸、伊之助の三人は新たな指令を受け、螺旋山へ向かいます。

恐怖で動けなくなった善逸を残し、伊之助と炭治郎が山へ先に入ります。山中では先行派遣された選抜鬼殺隊員たちが血に操られたり全滅寸前の惨状を目撃。

炭治郎と伊之助は山を占拠した蜘蛛の鬼の一族と激闘します。まず母鬼を倒すものの、父鬼はより強力で苦戦。戦闘中、炭治郎は遠くへ飛ばされ、伊之助は骨折の重傷を負います。

この時、支援に来た柱の冨岡義勇、胡蝶しのぶが登場し、義勇は一撃で父鬼の首を切ります。

山へ遅れて入った善逸は兄鬼と遭遇し、恐怖で叫び声を上げ、中毒死に絶望。だがその衝撃で眠り、現実を夢と錯覚して真の実力を発揮。雷の呼吸「壁雷一閃六連」を使い兄鬼を倒します。

別の場所へ飛ばされた炭治郎は最強の敵、十二鬼月 下弦の伍 累と対峙。累は強力な血鬼術「糸式」を使い、「家族」を操り炭治郎を追い詰めます。

炭治郎の一撃で日輪刀を折られ死の瀬戸際に立ちますが、箱から飛び出した禰󠄀豆子に救われます。

真の家族の絆を見た累は禰󠄀豆子を狙いますが、炭治郎と禰󠄀豆子は懸命に抗いますが敗北、臨死体験をします。

彼らは父が踊っていた神楽舞「火の神神楽」を思い出し、炭治郎は目覚めて累の首を斬ります。累は首を先に糸で縛り生き残りますが、炭治郎は倒されそうな寸前で冨岡義勇に救われます。

炭治郎の挨拶前に、すぐに胡蝶しのぶが鬼となった禰󠄀豆子を攻撃。義勇がしのぶを防ぎ、炭治郎は禰󠄀豆子を抱き逃走しますが、しのぶの弟子・栗花落カナヲに捕らわれてしまいます。

螺旋山 編 観覧評

この編は炭治郎たち3人が十二鬼月という最強の敵と初遭遇し、その差を痛感。炭治郎が新たな強力な呼吸「火の神神楽」を覚醒し成長するきっかけとなる重要な話です。また鬼殺隊内で鬼である禰󠄀豆子に対する論争が本格化し、今後の物語の大きな対立軸となります。

『鬼滅の刃』柱合会議・蝶屋敷編:機能回復訓練(6巻 ー 7巻)

鬼である禰󠄀豆子を連れていることは鬼殺隊の重大な規律違反であり、炭治郎は禰󠄀豆子と共にすべての柱が集まる産屋敷邸で裁判を受けます。

炭治郎は禰󠄀豆子が決して人を喰わないと主張しますが、多くの柱は信じず厳しく死刑を推します。そんな中、鬼を強く嫌う風柱・不死川実弥が突然禰󠄀豆子に斬りかかる暴挙に出ます。

怒った炭治郎が実弥に迫り大乱闘寸前となるも、鬼殺隊最高指導者の産屋敷耀哉が現れて事態を収めます。

産屋敷は禰󠄀豆子を容認する考えを示しますが、柱たちは強硬に反対。炭治郎は師匠・鱗滝左近次の直筆の手紙を証拠として提出し、「禰󠄀豆子が人を傷つけた場合は自分と冨岡義勇が切腹して責任を取る」と誓っています。

また、実弥が自分の血を見せて禰󠄀豆子を刺激したにもかかわらず、彼女は最後まで耐え人の血を避けたことが証明され、炭治郎は無罪となります。

その後、産屋敷は炭治郎が無惨に遭遇した衝撃の事実を柱たちに知らせ、本格的な主合議を始めようとします。炭治郎は実弥の行為に謝罪を求めるまで帰らず抵抗しますが、霞柱・時透無一郎に制され退きます。

その間、産屋敷は炭治郎に「珠世によろしく伝えてくれ」と告げ、炭治郎は驚きます。産屋敷は炭治郎の秘密と珠世の存在を知っていたのです。

裁判後、炭治郎は胡蝶しのぶの蝶屋敷で治療を受けます。治療中の善逸、伊之助と合流し、完全回復後に機能回復訓練を受け、全集中の呼吸“常時”を習得し戦闘力が飛躍的に成長します。

主合議所 蝶屋敷 編 観覧評

この編は鬼殺隊として炭治郎と禰󠄀豆子の運命を分ける重要な裁判が焦点です。産屋敷耀哉の賢明なリーダーシップと鬼である禰󠄀豆子の意志が証明され、彼女は鬼殺隊初の鬼殺隊員となります。また産屋敷が珠世の存在を語り、今後の十二鬼月との戦争に向けた主合議が始まる重要な転換点となります。蝶屋敷での訓練は主人公トリオのさらなる成長の基盤となります。

『鬼滅の刃』無限列車 編 あらすじ&結末

蝶屋敷で負傷が完治した炭治郎は炎の呼吸の起源である『火の神神楽』についてしのぶに尋ねます。しのぶは炎の呼吸はないが類似する『煉獄の呼吸』があり、その使い手煉獄杏寿郎を紹介します。

炭治郎は善逸、伊之助、禰󠄀豆子と共に煉獄と会うため無限列車に乗り込みます。炭治郎は火の神神楽について尋ねるが、煉獄はわからず弟子になるよう促します。煉獄はこの列車で多数の行方不明者が出て鬼殺隊隊員も行方不明になったと話します。

検札が終わった直後、彼らは列車に潜伏していた十二鬼月 下弦の壱、魘夢の血鬼術にかかり強制的に眠らされます。魘夢の手下が彼らの精神核を破壊し殺そうとしますが、禰󠄀豆子が血鬼術の縄を燃やして全員を目覚めさせます。

一行は乗客を守り列車と融合した魘夢の本体を探し出すため行動を開始。炭治郎と伊之助は機関室に向かい、魘夢の本体を見つけますが、死んだ家族と平和に暮らす幻覚に陥ります。炭治郎は父の声を聞き夢から覚め、伊之助の助けで魘夢の首を切断し全乗客を救出します。

しかし魘夢が倒れた直後、十二鬼月 上弦の参、猗窩座が現れ炭治郎を攻撃。煉獄が止めに入り猗窩座と壮絶な戦いを繰り広げます。だが猗窩座の圧倒的な力と血鬼術の前に煉獄は重傷を負い最期を迎えます。

陽が昇り逃げようとする猗窩座に炭治郎は激怒し日輪刀を投げつけ首に突き刺します。「お前は敗者だ!」と叫んで煉獄の名誉を守ります。炭治郎、伊之助、善逸は煉獄の遺言を聞き大きな悲しみに沈みます。

一方、無惨は猗窩座の報告を受けますが、柱一人を倒しただけで満足せず鬼殺隊全員の殲滅を命じます。猗窩座は炭治郎の叫びを思い出し憤怒し、日輪刀を破壊し次の機会をうかがいます。

その後炭治郎は煉獄の遺品を届けに彼の実家を訪ねますが、父の新十郎は息子の死を非難し侮辱します。新十郎は炭治郎の耳飾りを見て激昂しますが、炭治郎と煉獄の弟千寿郎の制止で落ち着きます。

その後、炭治郎は煉獄の手記を読むもひどく損傷していて情報を得られず、代わりに遺品の刀の鍔を受け取ります。蝶屋敷に戻った炭治郎は刀を失ったことで怒った鍛冶師蛍にしばらく追われます。

『鬼滅の刃』無限列車 編 観覧評

無限列車編は下弦の壱を倒す勝利とともに炎柱煉獄杏寿郎という大切な仲間を失う大きな悲劇の始まりです。炭治郎は上弦の参・猗窩座の圧倒的な力を目の当たりにし、怒りと悲しみを原動力にさらなる成長を誓います。また無惨と猗窩座の関係、鬼殺隊との本格的な戦争の幕開けを告げる重要な転換点のエピソードです。

(個人的に一番悲しいエピソードであり、鬼滅シリーズ歴代興行収入第1位が無限列車編です。)

『鬼滅の刃』遊郭編(8巻 – 11巻)

煉獄杏寿郎の死から4か月後、宇髄天元は鬼が吉原遊郭に潜んでいる情報を入手し、三人の妻を潜入させます。しかし連絡が途絶えたため、追加潜入のため蝶屋敷から女性隊員のアオイとナホを連れて行こうとします。

それを止めようとしたカナヲと揉めているところに修復から戻った炭治郎、善逸、伊之助と遭遇し、最終的に3人が代わりに潜入することになります。等藤花模様の家で作戦説明を受け、宇髄の命で女性たちは強制的に女装してそれぞれ異なる遊郭に潜入。

潜入先で情報収集中、善逸は自分のいる遊郭の最高級遊女「わらび姫」が上弦の陸、堕姫であることに気づきます。しかし発覚して善逸は堕姫に拉致されてしまいます。

助けに来た伊之助と宇髄の妻二人も加わり善逸を救出。善逸と伊之助が堕姫と戦っていると宇髄も合流し、本格的な戦闘に突入します。

一方、炭治郎も堕姫を発見し戦いを挑みます。危機に陥った炭治郎を救うため禰󠄀豆子が現れ堕姫を攻撃。家族を殺した無惨の匂いを感じ怒りながら戦いますが、人を食べないため力不足。堕姫の反撃で腕や脚を切断される大けがを負います。

堕姫は禰󠄀豆子を嘲り、日光に焼き殺そうとしますが、禰󠄀豆子は予期せぬ覚醒を遂げます。上弦級の再生力で腕や脚を再生し、成長して全身に葉の紋様と角が生えます。覚醒した禰󠄀豆子は圧倒的に堕姫を制圧。しかし再生と怒りで理性を失い民間人に襲いかかろうとし、炭治郎が母の子守唄を歌い何とか落ち着かせます。

ちょうど宇髄が合流し堕姫の首を斬りますが、そこから上弦の陸、妓夫太郎が現れて堕姫の首を再生。二人は“二つで一つ”の鬼でした。

二度目の戦闘で宇髄は妓夫太郎の鎌に当たり中毒、隊員全員が重傷を負い士気が下がります。窮地の炭治郎は諦めず妓夫太郎と戦い、死んだはずの仲間たちが奇跡の復活を遂げます。宇髄は心臓を止めて毒の拡散を遅らせ、伊之助は内蔵の位置を変えて致命傷を回避し、善逸も目覚め堕姫を攻撃。

ついに炭治郎と宇髄が妓夫太郎の首を同時に斬り、伊之助と善逸が堕姫の首を斬って二人の上弦の鬼は絶命。

戦いで瀕死の伊之助と宇髄は禰󠄀豆子の血鬼術で毒が解かれ命を救われます。炭治郎は上弦の血を採取し珠世に渡します。宇髄は片目と腕を失い柱を退きますが、三人の妻に支えられて生還。

炭治郎、禰󠄀豆子、善逸、伊之助は互いに抱き合い勝利の涙を流し物語は幕を閉じます。

『鬼滅の刃』刀鍛冶の里編(12巻 – 15巻) あらすじ&結末

堕姫と妓夫太郎の死に激怒した鬼舞辻無惨は残る上弦の鬼を召集し叱咤します。この時、上弦の密偵・妓夫太郎が鬼殺隊の鍛冶村の位置を報告。無惨は半天狗と妓夫太郎をすぐに鍛冶村へ派遣。

一方、遊郭の戦いで重傷を負った炭治郎は目覚めリハビリを開始。しかし刀は酷く損傷し、蛍は怒り「もう新しい刀は作らない」と手紙を残して失踪。炭治郎は蛍を探し謝罪のため秘密の鍛冶村へ向かう。

村で長老・鉄珍から蛍の失踪を聞き、蛍が戻るまで村に滞在し新しい刀の準備を勧められます。村で甘露寺蜜璃と出会い、冷たく反応する同期の時透無一郎に会います。無一郎は鍛冶師の少年・小鉄に「戦国時代の呼吸使いを模したくぐつ人形」の修理を強要し、これを止めようとした炭治郎は無一郎の圧倒的怪力に屈服。

炭治郎は無一郎と人形の戦いを見て、その人形が夢で見た「日の呼吸の使い手」と同じ顔だと気づきます。小鉄の助けで猛烈な修行に入り、人形との死闘を経て相手の動きを先読みする“通”の境地に達します。修行中に人形を破壊すると、その中から錆びた古代の刀が現れた。ちょうどその時、失踪していた蛍が現れ刀を修理すると宣言。

しかし村が突如上弦の鬼、半天狗と妓夫太郎の襲撃を受け、鬼殺隊と鍛冶師たちは最悪の危機に。無一郎は妓夫太郎と戦い彼の血鬼術に囚われ溺れかけるが、炭治郎の「他者のための行いは結局自分のためになる」という言葉を思い出し小鉄の助けで脱出。無一郎は痣を覚醒させ単独で妓夫太郎を討伐に成功。

炭治郎、禰󠄀豆子、玄弥は半天狗と交戦。半天狗は斬られるたびに分裂する技で苦しめるも、炭治郎は善逸から聞いた雷の呼吸の秘技を応用し猛然と突進、半天狗の首を斬ります。しかし半天狗は死なず、「恨」と刻まれた舌を露出し最後の悪あがきを始める。

その際、蛍が無一郎を介して炭治郎に新たに作った刀を投げ渡します。新しい刀を手にした炭治郎は、日の呼吸と雷の呼吸を融合した“円舞・一閃”で一撃で半天狗の首を完全に斬り落とします。

夜明けが訪れ、禰󠄀豆子が日光に当たり焼け始める中、炭治郎は禰󠄀豆子を救うべきか鍛冶師を守るべきか葛藤します。その時、禰󠄀豆子は兄を守るため自ら身を犠牲にし炭治郎を離します。炭治郎は絶叫し涙を飲み込み最後の力を振り絞り半天狗の本体(心臓)を見つけて完全に斬り倒します。

絶望し禰󠄀豆子を失ったと思った炭治郎だが、振り返ると禰󠄀豆子が日光の下に立ち見つめていました。彼女は太陽を克服した上に言葉も話せるようになっていました。すべての事件が終了し、修理された新しい刀を手に入れた炭治郎は仲間たちと共に村を後にします。

一方、半天狗の目を通して禰󠄀豆子が太陽を克服する様子を見た無惨は、ついに千年の目標を達成すべく、すべての鬼を無限城に集め最終決戦の準備を始めます。

『鬼滅の刃』柱稽古編(15巻 – 16巻)

無限城決戦を控えた鬼殺隊は、上弦討伐で負った傷と損失を乗り越え最後の戦いに備えます。

柱たちの指導で全隊員が参加する『合宿強化訓練』が始まり、これは最終決戦に向けた最後で最大の訓練となります。

負傷から回復した炭治郎は、鋼鐵塚より煉獄の刀の柄頭を装着した新しい刀を授かります。以前よりはるかに濃く鋭い黒い刃に胸が熱くなります。

しかし訓練に熱心なのは一部のみ。上弦戦のトラウマに苦しむ無一郎は彷徨い、伊黒小芭内は自分に資格がないと訓練を拒否。炭治郎の粘り強い説得で心を開き訓練場に向かいます。

柱たちの過酷な訓練をくぐり抜ける中、伊之助と再会し、伊黒の感覚訓練に苦しむ。最大の試練は不死川実弥の訓練で、彼は炭治郎に厳しく接し、兄弟喧嘩を止めようとしていた玄弥とも衝突。結果、炭治郎と玄弥は実弥から接近禁止命令を受ける。

一方、本部では別の準備が進む。産屋敷は珠世を呼び、胡蝶とともに無惨討伐用の特効薬の開発を急がせる。胡蝶はこの任務で訓練に参加できず、代わりにカナヲに秘策を伝える。

訓練を続ける炭治郎は悲鳴嶼の訓練場で伊之助と再会。村田ら仲間たちと絆を深める。しかし訓練中に善逸がカラスの手紙を受け突然沈黙。理由を問う炭治郎に「やるべきことがはっきりした」とだけ答える。

皆が限界を越えて成長する中、影が徐々に差し掛かる。

鬼殺隊の動きを監視していた無惨は、鳴女の能力で本部の場所を把握し急襲を敢行。大老産屋敷の部屋まで侵入に成功するも、予測していた産屋敷は死まで計算した冷静な態度で無惨を迎える。

過度に冷静な産屋敷の様子に違和感を覚えた無惨は、家族まで犠牲にする自爆攻撃で罠が仕掛けられていたことに激怒。その瞬間、珠世と悲鳴嶼の特効薬と鋼鉄の鎖で無惨は拘束される。急報に駆け付けた柱たちと炭治郎は拘束された無惨を発見し同時に攻撃を開始。

しかしこれらはすべて無惨の計算通りの罠だった。攻撃が命中する直前、無惨は満足げな笑みを浮かべ鳴女の能力を解放。地面が消え鬼殺隊本部の全隊員が無限城の内部に吸い込まれ墜落。落下しながら炭治郎は無惨への憎しみと必ず倒す決意を叫びます。

こうして鬼殺隊は無惨が創造した最終戦場、無限城へ強制的に投下され、最も壮大で悲惨な戦いの幕が開けるのです。

『鬼滅の刃』合宿強化訓練 編 観覧評

本編は最終決戦を控えた鬼殺隊員たちの最後の成長と絆を描くエピソードであり、無惨の鬼殺隊本部襲撃により千年にわたる戦争が最終局面へと突入する重要な転機となります。

『鬼滅の刃』無限城編(16巻 – 23巻)

鬼舞辻無惨は鳴女の血鬼術を使って鬼殺隊本部に直接現れ、産屋敷耀哉を討とうとしますが、これは耀哉の罠でした。耀哉は無惨を弱めるために屋敷を爆破し、鬼でありながら無惨を憎む珠世を呼び寄せて、無惨に「鬼を人間に戻す薬」を注入させます。岩柱・悲鳴嶼行冥の攻撃と鳴女の血鬼術によって、すべての鬼殺隊隊士と無惨は無限城の中へ吸い込まれます。無惨は激怒し、鬼殺隊全員を殲滅すると宣言し、炭治郎はそれを受けて必ず無惨を倒すことを誓います。

無限城内で散り散りになった鬼殺隊隊士たちは鳴女によってそれぞれ上弦と戦います。蟲柱・胡蝶しのぶは上弦の弐・童磨と遭遇し、彼女の毒が童磨に効かず致命傷を負い、最終的に童磨に吸収されます。これには彼女が自らの身体を極限の毒にして童磨を中毒させるという計略がありました。彼女の死を見た妹・カナヲは絶叫します。

しのぶが亡くなった同じ時刻、雷の呼吸使い・我妻善逸は上弦の陸となったかつての師匠・妓夫太郎と再会し、怒りと師匠の死への恨みを込めて戦い、最終的に自らが編み出した雷の呼吸 壱ノ型・霹靂一閃・六連で妓夫太郎の首を斬ります。重傷を負った善逸は治療を受けている間、あの世で師匠に会い許しと言葉の励ましを受けます。

炭治郎と冨岡義勇は上弦の参・猗窩座と対峙します。圧倒的な戦力差に苦戦した炭治郎は「透き通る世界」を会得し、猗窩座の闘気を読まずに動きを察知して回避し、ついに猗窩座の首を斬ります。猗窩座は首を切断されても再生を試みますが、かつての人間時代の妻・小雪の幻影を見て記憶を取り戻します。自分の所業を悔いた猗窩座は自ら再生を放棄し消滅します。(劇場版『鬼滅の刃 無限城編』第一章・最終ボス猗窩座の消滅)

その後、胡蝶カナヲと伊之助は中毒した童磨と再び対決します。しのぶの犠牲による中毒で童磨は弱まり、カナヲと伊之助の協力攻撃により童磨は最終的に討伐されます。最も壮絶な戦いは上弦の壱 黒死牟との戦いがいよいよ始まります。

紅い月の昇る無限城で、月柱・時透無一郎は上弦の壱・黒死牟と遭遇します。黒死牟は「透き通る世界」により無一郎の身体能力を瞬時に把握し話しかけます。無一郎が名前を告げると、黒死牟は自分の人間時代の名が継国巌勝(つぎくに みちかつ)であり、無一郎が直系の子孫であることを明かします。彼は太陽の呼吸使いであり始まりの剣士、継国縁壱(つぎくに よりいち)の双子の兄であることが判明します。

黒死牟は無一郎の攻撃を軽々とかわし分析し、子孫との対面を喜び、無一郎の技「霧の呼吸 拾ノ型・朧(おぼろ)」を優雅で美しい技と称賛しますが、お返しに月の呼吸 壱ノ型「暗月・夜の宮殿」で無一郎の左腕を切断します。負傷した無一郎が再び挑むも、黒死牟は彼の刀を指で掴んで奪い、その刃で無一郎の肩を貫き柱に突き刺し制圧します。彼は無一郎の才能を称え、自分の子孫と呼び、無惨に伝え鬼になるよう勧めます。

突然、岩柱・不死川玄弥が乱入して無一郎を狙う黒死牟に銃撃を浴びせます。しかし黒死牟は素早く回り込み、銃を持つ左腕と刀を構えた右腕を切断します。特殊体質の玄弥は身体が二つに割れても生きていることを知り、首を斬ろうとした瞬間、兄で風柱の不死川実弥が現れて阻止します。

不死川兄弟の姿を見た黒死牟は「懐かしい」と意味深に言い残します。実弥は弟の負傷に激怒して猛攻を仕掛けますが、黒死牟は余裕を持って対応。実弥は黒死牟が本気を出さない隙をついて粘り強く戦いますが、月の呼吸 陸ノ型「上弦の月・無間」に当たり重傷を負います。しかし、実弥の希少な「魔界体質」の血を味わった黒死牟は一時的に血に酔いよろめき、実弥はその隙を狙って反撃しますが、逆に彼の闘志を燃え上がらせるだけでした。絶体絶命の実弥を救うため、岩柱・悲鳴嶼行冥が現れます。

悲鳴嶼行冥は極限まで鍛えられた肉体と特別な日輪刀を持ち、黒死牟は300年ぶりの強敵と戦意を燃やします。行冥の圧倒的な怪力に一時押され服が裂けるなど苦戦しますが、自らの刀を敢えて折って再生させる技で危機をしのぎ、月の呼吸 弐ノ型「珠華ノ弄月」で行冥に傷を負わせます。

行冥が痣(まだらもん)を開放すると黒死牟は「痣を持って25歳を超えた者はすぐに死ぬ」と惜しみますが、行冥が「痣を持って25歳を超えた者(黒死牟自身)がいるではないか」と指摘すると大いに動揺し、行冥を殺そうとします。そこへ痣を開放した実弥も加わり2対1の形勢に。

協力攻撃と最終決戦

行冥と実弥の協力攻撃で黒死牟は一時押されますが、本格的な力を発揮。変形して長く伸びた刀で月の呼吸 壱ノ型から肆ノ型まで休む間もなく猛攻を仕掛け、実弥を重体に追い込み行冥も追い詰めます。

「透き通る世界」に達した行冥と辛うじて戦線復帰した無一郎により動きを封じられた黒死牟は、月の呼吸 拾六ノ型「月魄・月流の銀鎖」で三人の柱を一撃で倒そうとしますが、身体が両断されて耐えていた玄弥の血鬼術の銃弾が黒死牟の刀に吸収され木になり、彼の身体を縛ります。この隙をつき行冥と実弥が協力攻撃し、黒死牟の首を斬りかけます。400年前の回想と覚醒…

死の瀬戸際で黒死牟は400年前、鬼となってから最後に出会った双子の弟・縁壱との最後の戦いを思い出します。80歳の高齢にもかかわらず全盛期と変わらぬ実力で弟に圧倒され、斬られる直前に息を引き取った弟を見て「名誉ある死を奪われた」と叫び、「最強の剣士が死んだから今後は誰にも負けない」と鬼の道を決意したのです。

この回想から覚醒した黒死牟は激しい感情に包まれ全身から数多くの剣気を枝のように撃ち出す「虚哭神去(きょこくしんきょ)」を放ち、実弥、行冥に重傷を負わせ、無一郎には腰を斬断する重傷、玄弥には縦に斬る大怪我を負わせます。

死を覚悟した最終反撃

しかし死を覚悟した三柱の決意は折れません。無一郎の熱せられた刃が黒死牟の腹を貫き動きを封じ、玄弥の血鬼術が彼の再生を妨げます。実弥と行冥が協力して首を斬り、行冥が鎖で頭を叩きつける寸前、黒死牟は身体から生み出した剣で辛うじて防ぎます。

その時、無一郎の紅く燃える刃を見た黒死牟は幼い頃弟に言われた言葉を思い出します。

「兄さん、俺たちはすごい存在じゃない。俺たちの能力を超える者がいつか生まれてくる。そいつらも結局は同じ領域に達するんだ。」

続く実弥の追加攻撃と行冥の鎖によって黒死牟の首は完全に斬られ、頭は鎖に砕かれます。

最期の覚醒と崩壊、そして独白

しかし黒死牟は「首を斬られても負けられない」と叫び、首の出血を止め頭を再生させます。彼はさらに凶悪な怪物の姿に変異し、唯一の弱点は太陽だけだと宣言し最終攻撃を仕掛けます。

その瞬間、実弥の刃に映った自らの醜い怪物姿を見て衝撃を受けます。幼少期、弟が「兄さんの次に強い侍になりたい」と語ったことを思い浮かべ深い自己嫌悪に陥ります。すぐに無一郎の刃に刺された傷から崩れ始め、行冥と実弥の最後の攻撃で完全に再生能力を失います。

彼は自身の真の望みを悟り最後の独白を残します。

「違う。俺はただ、縁壱…お前になりたかったんだ。」

「家を捨て、妻子を捨て、人である道を捨て、子孫を斬り殺し、侍という身分も捨てたのに…ここまで来ても駄目なのか?」

「お前(縁壱)が言った。道を究めた者は皆同じ場所に辿り着くと。でも俺は辿り着けなかった。お前と同じ世界は見られなかった。」

「俺は一体何のために生まれたのか?教えてくれ、縁壱。」

彼の身体は灰と化して散り、残ったのは幼少期に弟縁壱に贈った木製の笛だけでした。

惨たる最期

黒死牟の魂は誰とも再会できず地獄に堕ち、人の姿に戻ることなく永遠に地獄の炎で焼かれる刑罰を受けます。現世で幸せに暮らす弟縁壱の転生と対照的な、非常に悲劇的な結末となります。

(劇場版『鬼滅の刃 無限城編』第二章・最終ボス 黒死牟の消滅)

伊黒小芭内と甘露寺蜜璃は鳴女と対峙。鳴女の空間操作の血鬼術に苦戦するも、珠世の助手・愈史郎が鳴女を操り無惨に伊黒と蜜璃の死亡の偽情報を流すことに成功。

最終的に無惨が鳴女を見捨てて殺害すると、愈史郎は鳴女の身体を操作し無限城を崩壊させ、生存者全員を地上に送り出します。

地上に出た無惨は本来の姿を現し鬼殺隊全員の殲滅を宣言し猛攻を開始。炭治郎は無惨が先に注入した血のため絶体絶命に陥ります。珠世の猫・チャチャマルが解毒薬を持ち、伊黒が赫刀を発現。伊之助、善逸、カナヲが合流し他の柱たちも赫刀を発現して協力攻撃を開始するも、無惨の圧倒的な速さで一時全滅寸前となる。

珠世の薬効で無惨は急速に老化を始める。朝日が昇り始めると巨大な赤ん坊の姿に変身し炭治郎を飲み込み逃げようとするが、鬼殺隊の必死の阻止と炭治郎の内側からの抵抗、そして太陽光の露出により最終的に消滅する。この過程で悲鳴嶼行冥、伊黒小芭内、甘露寺蜜璃が戦死。

無惨は滅びの直前、自らの血を炭治郎に注入し「鬼の王」として彼を変える。鬼となった炭治郎は仲間を襲うが、カナヲが人間化の薬を注入し、亡き家族や仲間の魂、そして生きている仲間たちの助けで炭治郎は人間に戻る。

劇場版『鬼滅の刃 無限城編』結末

現代の令和時代にて、竈門家の直系子孫である竈門カナタと竈門炭彦が登場。兄のカナタは曾祖母カナヲに似ており、弟の炭彦は曾祖父炭治郎に似ている。炭彦は頑固者であった曾祖父やまじめな兄とは違い大の寝坊で遅刻常習犯。

学校皆勤賞を狙い、6階から飛び降りたり建物の間を飛び越えたりと超人的な身体能力で登校する。強い身体能力を見込まれ、煉獄杏寿郎の生まれ変わりとされる煉獄透寿郎から剣道部入部を誘われるも、寝るのが好きで断る。

無謀な通学方法は警察(不死川兄弟の生まれ変わりと推測)に発覚し、家族に大恥をかかせてしまう。その後、公園で伊之助の曾孫アオバと偶然出会い友達になり、将来の夢は動物園の飼育員に。

一方、炭治郎の耳飾りと日輪刀は鬼殺隊解散時の写真と共に家宝として保管される。

過去の柱たちも現代で子孫や生まれ変わりとして登場。悲鳴嶼行冥は幼稚園教諭、宇髄天元は体操選手として暮らし、不死川実弥と玄弥は警察官となって共に働く。冨岡義勇は小学生に、伊黒小芭内と甘露寺蜜璃は夫婦となり、胡蝶しのぶは姉のカナエと共に女子高生として通学。時透無一郎は双子の兄・唯一郎と共に赤ん坊として新たな人生を始める。

鬼滅の刃 キャラクター (竈門炭治郎 柱(はしら)鬼舞辻無惨 鬼)

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